Respiratory Function in Singing

chapter 10
exercises
エクササイズ

INTRODUCTION
導入

この章は、歌唱演奏を強化するスキルを得るために使えるエクササイズを提案する。これらのエクササイズは、健康な個人によってのみ行われなければならない。エクササイズで頭がクラクラしたり、めまい、息切れ、過労または不快感のような症状が生じるならば停止しなければならない。

GUIDING PRINCIPLES
根本方針の案内

エクササイズは目標を持って行われなければならなず、生徒の必要性に応じて個々に取り扱われなければならない。演奏技術の長所と弱点を判定し、エクササイズは弱点に集中しなければならない。あとに続くセクションは、吸気と呼気の筋肉トレーニング、そして、容量と圧力と形状のコントロールを良くするために特別のエクササイズを考える。

MUSCLE TRAINING
筋肉トレーニング

筋肉トレーニングは、総合的な呼吸力と持久力を向上させることができる。筋肉トレーニングの結果は、筋肉の円周や容積の増加、中枢神経系運動性指令の変化、そして、筋肉の中の、及び、筋肉全体の活性化のパターンの変化がある(DuchateauとEnoka、2002)。筋肉トレーニングは、作業をするために筋肉の能力を強化する手段である。筋肉トレーニングは、力(力を生む能力)と持久力(力を持続させる能力)または両方を増やすことができる(LeithとBradley(1976); Pollock、Gaesser、肉屋、Despres、Dishman、FranklinとGarber(1998))。力のトレーニングは、重い負荷で少しの繰り返しにより最もうまく達成できる、ところが、持久力トレーニングは、軽い負荷で何回もの繰り返しによって最もうまく達成される。力と持久力は、重い負荷とたくさんの繰り返しによって同時に目標とすることができる。

筋肉トレーニングは、演奏を改善することができる。これは、吸気筋のトレーニングをするか、呼気筋のトレーニングをするか、または両方をするかの選択にかかわらず真である。筋肉トレーニング療法は、能力の変化につれて目標を変更する場合がある。それゆえ、能力はトレーニングの過程をとおして追跡されなければならない。これらの理由で、筋肉トレーニング療法は、呼吸筋のトレーニング・メソッドの経験を持つプロによって計画され、実行されなければならない


<ピアノ・レッスン>
私は、歌唱会議の間にたまたま舞台裏にそっと入りこむ必要がありました。そこで私は、台車に乗せたピアノを押して会場を横切っている若い男性に遭遇しました。彼は、どこにそれそれを運ぶかではなくただそれを押すことにだけに没頭していました。彼は、手ではなく腹で押していました。彼は、歌の先生が腹筋を強化するために、そのようなやり方を薦めたことを私に教えてくれました。私は、彼の動作が横隔膜を強くする際になんらかの役割を演ずるかもしれないが、腹筋を強化することに関してはほとんど無関係だと彼に説明しました。私はこのようなピアノ・レッスンをしたのはこれが初めてでした、しかし、彼は徐々に、押しについての生理学の説明に熱中し始めました。彼は感謝し、私が彼を最後に見たとき、ピアノを幕の後の方へずっと手で押して動かしていました。


Inspiratory Muscle Training
吸気筋トレーニング

吸気筋トレーニングの目標は、力を生み出し持続させるために吸気筋の能力を増やすことである 。このようなトレーニングは、素早く大きな吸気を生み出し、少ない労力で長期間の吸気筋力を持続させることを可能にする。大部分の吸気筋トレーニング療法は、肺胞内圧のような吸気出力変数を対象とする。
このようなトレーニングは、特定の筋肉を対象とすることよりもむしろ不特定の吸気筋の組合せを活性化する。したがって、トレーニングの間、横隔膜と胸郭壁の吸気筋はいろいろな組合せで活性化されるだろう。

吸気筋トレーニングは、さまざまな方法で行われる(LeithとBradley、1976; Kellerman、MartinとDavenport、2000)。最もよくあるメソッドの1つは、息をするときに手持ち式の調節可能なトレーニング装置を用いる。そのトレーニング装置は、しきい‐値圧トレーナー(pressure-threshold trainer)と呼ばれる。訓練されている個人は、空気が装置の中を流れるようにするスプリング式弁を開けるのに足る最小限の吸気圧力を発生させることを要求される。圧力は、空気を吸い続けられるしきい値圧(threshold pressure)以上で維持されなければならない。トレーニングの過程をとおして、バルブを開くために必要なしきい値圧(threshold pressure)は、絶えず、訓練されている人にチャレンジさせるために(ウエイトリフティングで重さを加えるように)増やされる。また、繰り返しの回数はエクササイズ過程ごとに増やすことができる、そして、エクササイズ過程の回数は増やされるか、いくつかを組合せることもできる。

トレーニング療法は、以下のような流れで続くだろう。最大吸気力は、最大吸気圧力を測るマノメータ(圧力計測器)を用いて測定される。繰り返される最大の吸気圧力測定値が、次に吸気持久力を判定するために得られる。測定された最大の吸気圧力は、トレーニングのいくつかの目標しきい値圧を設定するために用いられる。例えば、最大の吸気圧の大きさの75%の圧力値が、トレーニングを開始するために使われるかもしれない。訓練されている個人は、75%の基準にセットされた携帯型圧力しきい値トレーナーによって繰り返し吸い込むだろう。これは2分間実行された後、1分間の休止する、そして、全てのシーケンスは6~8回繰り返されるだろう。このようなルーチンは、数週間毎日実行される。その後で、最大の吸気圧力は再測定され、そして、新しい75%の限界値は、次のトレーニングのラウンド、さらにその上へと特定される。療法終了後、新しく取得された吸気力と持久力を維持するのを助けるために、維持管理プログラムが考案されるだろう。

Expiratory Muscle Training
呼気筋のトレーニング

呼気の筋肉トレーニングの目標は、力を生み出し持続させるために、呼気筋の能力を増やすことである。このようなトレーニングは、より速くてより力強い呼気を生み出し、より少ない労力で呼気筋力を長い期間維持できることを可能にする。呼気筋のトレーニングは、吸気筋肉トレーニングと同じ原理と方法に従う(LeithとBradley(1976); Suzuki、SatoとOkubo(1995); Sapienza、Davenportとツバメ(2002))。呼気筋のトレーニングは、特定の筋肉とは対照的に不特定の呼気筋の組合せを活性化するので、腹壁筋と胸郭壁の呼気筋がトレーニングの間にいろいろな組合せで活性化される。

呼気筋の力と持久力を向上させるための療法は、吸気筋の力と持久力を向上させるために上記されたもと同じものとなるだろう。しかし、呼気筋トレーニングの場合、最大呼気圧力は、しきい値圧を測定して、トレーニングによる進展をモニターするのに用いられる。

RESPIRATORY VARIABLR EXERCISES
呼吸可変部分エクササイズ

特定のエクササイズがここで、歌手が容(volume)、圧力(pressure)、そして形(shape)のコントロールの向上を助けるために提案される。2種類の量、圧力と形のコントロール・エクササイズが記述される。1つは一般の呼吸運動(呼吸エクササイズ)に関係するもの、もう1つは歌唱における呼吸運動(特定の呼吸運動を強調する歌唱エクササイズ)に関係する。両方とも、技術を獲得するための試みにおいて価値がある。

歌唱に対して直接的な重要性を持つ作用は、歌わない呼吸エクササイズを用いるより、歌唱エクササイズを用いることによってより良く修正される 。呼吸エクササイズは、概して正確さとスピードに乏しく、歌唱エクササイズに比べて複雑さが求められる。さらに、呼吸エクササイズの目標は、歌唱エクササイズの目標のように音ではない。そして、呼吸エクササイズと歌唱エクササイズは、異なる神経系のコントロールに基づく。したがって、エクササイズによって演奏技術の強化を考えるとき、呼吸エクササイズから歌唱エクササイズへできるだけ早く移行することが重要である。歌唱エクササイズの先駆としての呼吸エクササイズの意味は、それらが呼吸可変部分の認識を強めることである。

最後に、呼吸エクササイズは、単純なものから複雑なものへの階層を進むために、量、圧力と形のコントロール・エクササイズに取り組むときに役に立つ。このような階層は、それが歌唱エクササイズを含むとき、歌われた母音から、歌われた音節の繰り返しに、歌われた単純な旋律へ、歌われた複雑な旋律へと進むかもしれない。同様に、この種の階層は、エクササイズの間、次第に声の変化のより複雑な組合せを含むかもしれない、例えば、音量だけを変える、音量とピッチを同時に変える、音量、ピッチと声質を同時に変えるなど。

Volume

呼吸器官のサイズは、肺気量(lung volume)に反映される。この量のコントロールは、呼吸サイクルの吸気期と呼気期の間、歌唱において重大な意味を持つ。肺活量は、肺気量でなされるあらゆる調整範囲を決める。そして、肺活量の範囲内で、最大吸気量(inspiratory capacity)と予備呼気量(expiratory reserve volume ERV)は、安静呼気レベルより、それぞれ、大きか小さい量の中でなされる調整範囲を定める。肺気量を静止レベルより大きなサイズに増やすいかなる活動も、吸気筋の使用を必要とする。
静止レベルからいずれかへ向う始まりが、大きければ大きいほど、対応する筋肉努力(呼気筋または吸気筋の)は、より力強くなければならない。最大吸気は最大の吸気(筋)労力を必要とする、そして、最大呼気は最大の呼気労力を必要とする。


<記憶のタンク>
肺容量と肺気量は、年齢と共に変化します。成人期ののちは、あなたの肺活量(「タンク・サイズ」)は年間1%以上の減少が予測されます。各々の年の減少率は男性より女性の方が若干少ないようです。
このような予測を、これを書いている時点での自分自身に当てはめると、このように、成人期を通じてずっと体験されてきた肺活量のほぼ40%減と推定されます。そのことについてのより気のめいるような事実は、私の肺活量の実際の測定値が予測よりほんの少しポイントが下回ることにきづくことです。
わあ!私は5.2リットルの肺活量を持つ青年として出発し、今や3.1リットルの肺活量です。なんと、2.1リットルがなくなってしまいました。空気は、跡形もなく消えてしまいました。私は「記憶のためのタンク」以外に何を言うことができるでしょうか。そして、今は亡きBob Hopeに私の言い訳をすることができるでしょうか。


Respiratory Exercises
呼吸エクササイズ

エクササイズは、安静時換気終末呼気レベル(静かな呼吸の終了時)から始めなければならない。エクササイズの間で、そして、エクササイズの繰り返しの間で適切な休憩とられなければならない。

  1. できるだけ半分の空気を吸い込みなさい。リラックスしなさい。
  2. できるだけ最大の空気を吸い込みなさい。リラックスしなさい。
  3. できるだけ半分の空気を吸い込みなさい。一時停止して息を保持しなさい。
  4. できるだけ半分の空気を吐きなさい。リラックスしなさい。
  5. できるだけ最大の空気を吐きなさい。リラックスしなさい。
  6. できるだけ半分の空気を吐きなさい。一時停止して息を保持しなさい。あり得るすべての空気を吐きなさい。リラックスしなさい。
  7. すべての空気を吸い込みなさい。あり得るすべての空気を吐きなさい。リラックスしなさい。

Singing Exercises
歌唱エクササイズ

エクササイズは安静時換気終末呼気レベル(静かな呼吸の終了)から始めなければならない、そして、発声は標準的な音量、ピッチと声質でなければならない。エクササイズの間で、そして、エクササイズの繰り返しの間で適切な休憩をとられなければならない。

  1. できるだけ半分の空気を吸いなさい。母音を安静時レベルに達するまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  2. できるだけ最大の空気を吸い込みなさい。母音を安静時レベルに達するまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  3. できるだけ最大の空気を吸い込みなさい。母音を吸い込まれた空気の半分が費やされるまで歌いなさい。一時停止して息を保持しなさい。あらためて母音を、安静時レベルに達するまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  4. 母音を、空気補給の半分が費やされるまで歌いなさい。一時停止して息を保持しなさい。あらためて母音を、空気補給が空にされるまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  5. 母音を、空気補給が使い果たされるまで歌いなさい。一時停止して息を保持しなさい。あらためて母音を、空気補給が空にされるまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  6. 母音を、空気補給の半分が使い果たされるまで歌いなさい。一時停止して息を保持しなさい。あらためて母音を、空気補給が空にされるまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  7. 最大の空気を吸い込みなさい。母音を、空気補給が空になるまで歌いなさい。
  8. エクササイズ1から7まで、次第により複雑な発声を用いて繰り返しなさい。

Pressure
圧力

呼吸器官によって与えられる物理的な励振の量は、肺胞圧(alveolar pressure)に反映される。この圧力のコントロールは、歌唱における呼吸サイクルで、特に呼気期に極めて重要である。肺胞の圧力は、呼吸器官で活動するすべての受動的力と能動的力の総計を意味する。大きな吸気圧力は、より小さな肺気量で生み出すことができ、大きな呼気圧は、より大きな肺気量で生み出すことができる。安静時換気の終末呼気レベルで生み出される圧力には弛緩圧が関与せず、ただ呼吸器官の筋肉活動だけに起因する。最大の吸気筋圧の生成は、吸気筋の最大労力を必要とする、そして、最大の呼気筋圧の生成は、呼気筋の最大労力を必要とする。

Respiratory Exercises
呼吸エクササイズ

エクササイズは、安静時換気終末呼気レベル(静かな呼吸の終了)から、喉頭を閉じて始めなければならない。最大に近い労力は、ごく短時間のみ持続しなければならない。耳がまるで「ポンとはじけ」るように感じるならば、労力は縮小しなければならない。エクササイズの間で、そして、エクササイズの繰り返しの間で適切な休憩をとられなければならない。

  1. 最大の半分の吸気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  2. 最大に近い吸気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  3. 最大の半分の吸気労力を使いなさい。休みなさい。最大に近い吸気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  4. 最大の半分の呼気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  5. 最大に近い呼気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  6. 最大の半分の呼気労力を使いなさい。休止しなさい。最大に近い呼気労力を使いなさい。リラックスしなさい。
  7. 最大に近い吸気労力を使いなさい。休止しなさい。最大に近い呼気労力を使いなさい。

Singing Exercises
歌唱エクササイズ

エクササイズは安静時換気終末呼気レベル(静かな呼吸の終了)から始まらなければならない、そして、発声は標準的なピッチと声質で指示された音量レベルでなければならない。エクササイズの間で、そして、エクササイズの繰り返しの間で適切な休憩をとられなければならない。

  1. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。空気の蓄えが空になるまで半標準的音量で母音を歌いなさい。リラックスしなさい。
  2. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。空気の蓄えが空になるまで標準的な音量で母音を歌いなさい。リラックスしなさい。
  3. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。空気の補給が空にされるまで、二倍の標準的音量で母音を歌いなさい。リラックスしなさい。
  4. できるだけ最大のの空気を取り入れなさい。1つの母音で、空気の蓄えが空になるまで半分標準的と標準的な音量を交互に繰り返して歌いなさい。リラックスしなさい。
  5. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音で、標準的と二倍の標準的な音量を交互に繰り返して空気の蓄えが空になるまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  6. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音で、半分標準的と二倍の標準的な音量の間で交互に繰り返して空気の蓄えが空になるまで歌いなさい。リラックスしなさい。
  7. エクササイズ1~6を、次第により複雑な発声を用いて繰り返しなさい。

Shape

呼吸器官の形は、胸郭壁と腹壁の複合ポジショニングから導かれる。形は、胸壁のそれぞれの筋肉の有力な物理的利点に影響を与える。呼吸器官の形のコントロールは、歌唱中の呼吸サイクルでの吸気期と呼気期においてきわめて重要である。歌唱の形の特別な妥当性は、それが演奏の間、いかに速く呼吸調整ができるかの決め手になる。

Respiratory Exercises
呼吸エクササイズ

エクササイズは、喉頭を閉じて、安静時換気終末呼気レベル(静かな呼吸の終了地点)から始めなければならない。エクササイズの間で、そして、エクササイズの繰り返しの間で適切な休憩をとられなければならない。

  1. できるだけ腹壁を半分中に移動させなさい。リラックスしなさい。
  2. できるだけ腹壁を中に移動させなさいリラックスしなさい。
  3. できるだけ腹壁を半分外に移動させなさい。リラックスしなさい。
  4. できるだけ腹壁を外に移動させなさい。リラックスしなさい。
  5. できるだけ腹壁を中に移動させなさい。休みなさい。できるだけ腹壁を外に移動させなさい。リラックスしなさい。

Singing Exercises
歌唱エクササイズ

エクササイズは、安静時換気の終末呼気レベル(静かな呼吸の終了時)から開始しなければならない、そして発声は、標準的な音量、形、ピッチと声質でなければならない。エクササイズの間およびエクササイズの繰り返しの間で適切な休憩をとられなければならない。

  1. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音を歌いながら、空気のたくわえが空になるまで、できるだけ半分中に移動させることと開始位置へ外に戻すことを交互に繰り返しなさい。リラックスしなさい。
  2. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音を歌いながら、空気たくわえが空になるまで、できるだけ腹壁を中に移動させることと開始位置へ外に戻すことを交互に繰り返しなさい。リラックスしなさい。
  3. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音を歌いながら、空気のたくわえが空になるまで、できるだけ腹壁を外に半分移動させることと開始位置へ中に戻すことを交互に繰り返しなさい。リラックスしなさい。
  4. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音を歌いながら、空気のたくわえが空になるまで、できるだけ腹壁を外に移動させることと開始位置へ中に戻すことを交互に繰り返しなさい。リラックスしなさい。
  5. できるだけ最大の空気を取り入れなさい。1つの母音を歌いながら、空気のたくわえが空になるまで、できるだけ腹壁を中に移動させることと開始位置へ外に戻すことを交互に繰り返しなさい。リラックスしなさい。
  6. エクササイズ1~5を、次第により複雑な発声を用いて繰り返しなさい。

<犬の息>
空気は見えないし、ほとんどの息はすぐ目に見えなくなります。歌唱中の空気の動きは、機械的反応、音声ないし感覚から推測されなければなりません。このように、通りにいる人は、この本で歌唱に関する空気について言われたことの多くを信頼せざるを得ないでしょう。しかしながら 、「百聞は一見にしかず」の言葉にちょうどいい時があります。冷たい冬の日々にMontanaのMissoulaで犬を散歩させてみなさい、すると、あなたの命令を顔のすぐ前に見ることになるでしょう。今度は彼女に歌ってみなさい、するとあなたは公共のディスプレーの上にフレージングを見るでしょう。両方の場合とも、非常に冷たい大気が満ちているときあなたの暖かい息は凝結して白くなります。あなたの犬の声もこのようにして見ることができます。私のゴールデン・レトリーバの1匹、クインシー・ベルは、冷たい天候で歌うのが好きでした(彼女は吠えているときにそれに気付きました)。彼女は、凝縮された息の長く流れる柱と、ハイイロオオカミをも静めるかもしれない美しい遠吠えを放出しました。少なくとも、それは、彼女が語ったことです。彼女に会いたい。


Combined (Volume/ Pressure/ Shape) Exercises
複合(量/圧力/形)エクササイズ

量、圧力と形の可変部分のために上で記述されたエクササイズを用いて、生徒と教師は、1つの可変部分より、一度に多くのコントロールに対処する複雑なエクササイズをつくるために、エクササイズの3セットの特徴を結合することができるだろう。例えば、異なる量の空気を取り入れる、いろいろな大きさで歌う 、その間に、腹壁を中と外に移動させ、3つの可変部分すべてで同時に起こった変化に対処する。歌手のためにカスタマイズすることができる複合エクササイズの考え得る数はきわめて大きくて、トレーニングに療法において多くの適応性を与える。

REVIEW
復習

エクササイズは、演奏を強化する技術を得るために用いることができる。

エクササイズは、健康な人によってのみ行われなければならない、そして、頭がクラクラすしたり、めまい、息切れ、過労または他の不快感などの症状が生じるならばただちに停止しなければならない。

エクササイズ療法は目的によって計画されなければならない、生徒の必要性に適したものでなければならない。

筋肉トレーニングは総合的な呼吸力とスタミナを向上させることができて、作業を実行するための筋肉量を増やす。

呼吸筋のトレーニング・メソッドを使った経験を持つ専門家によって、筋肉トレーニング療法は計画され、実行されなければならない。

筋肉トレーニングは、速くてより力強い調整と、より少ない労力で持続する調整を含む前向きな結果を与える。

呼吸可変部分エクササイズは、量、圧力を向上させ、歌唱のための形のコントロールを目的とする。

エクササイズの2つのタイプは、総じて呼吸運動に関与する(呼吸エクササイズ)呼吸可変部分エクササイズ、そして、歌唱に関与する呼吸運動を含むエクササイズ(特定の呼吸運動を強調する歌唱エクササイズ)である。

呼吸可変部分のためのエクササイズ療法は、呼吸運動と発声に関するシンプルなものから複雑なものまでの階層を通して移動させなければならない。

量エクササイズは呼吸器官のサイズを調整することを目的としていて、吸気と呼気の両方向で、呼吸器官の安静時レベルからの開始を含むでしょう。

圧力エクササイズは呼吸器官によって与えられる物理的な励振を調整することを目的としていて、吸気と呼気の労力を含むでしょう。

形のエクササイズは呼吸器官の形状を調整することを目的としていて、 胸郭壁と腹壁の複合ポジショニングにおいて反映されるように調整可能な広い範囲を含むかもしれない。

複合エクササイズは、 量、圧力そして形を同時に操作するより複雑な調整を特徴づけるのを目的としている 。

2019/06/22 訳:山本隆則