本書に於いては、「声」という用語を声帯振動を伴う発声器官により作られた音という意味で用い、より正確には、まずは声帯の振動により、次に喉頭以外の部分、咽頭、口腔、場合によっては鼻腔によって、変化させられた肺からの気流、という意味で用いる。したがって、本書でいう「声」とは、「有声音」(voiced sound) と同義であることとする。[Sundberg,  榊原健一:監訳 p.3]