Fig.27 弾性円錐 Vennad

Fig. 27. 弾性円錐、CTL, は、輪状甲状靭帯; F,F, は、輪状披裂関節のための輪状軟骨の小関節面;Mは、筋肉突起;S,S,は、サントリーニ軟骨

弾性円錘と言う妙な名前の組織は、喉頭内の広範囲にわたってある靭帯で、部分によって別の名前が付けられています。

[William Vennard, Singing  p.55-56]
すべての中でもとも重要な靭帯は、弾性円錐である。このゆがんだ円錐形の土台は輪状軟骨の楕円形の上端で、その頂部は、V字型ののあいだに堅固に付着している。(図27) その円錐は披裂軟骨の下側にも付着し、声帯突起を包み込む。それは裂け目であり、披裂軟骨は離れる時には当然裂け目は開き、その裂け目が声門と言われるものである。
このように円錐形部分は、声帯の下側のしっかりした保護用の皮膚のようなものであり、肺からの空気の噴射にさらされる。
円錐は声帯の表面に、手の甲の皮膚のように緩く付着している。
声帯筋がリラックスする、円錐はかなり自由に振動する。

円錐は一様の厚さではなく、より厚く、より強い部分には特別な名前が与えられている。これらの名前は、円錐のそれぞれの部分を示しており、それらが別々の組織であることを理解することは重要なことである。
甲状軟骨の角から輪状軟骨の前部を走る円錐前部を、輪状甲状靭帯(図27のCTL)と言い、軟骨同士が前部で離れすぎるのを防ぐ。
また、声門の縁も、円錐のほかの部分より厚く、声帯靭帯と呼ばれる。
声帯突起は、軟骨組織からなり、非常に堅い、しかし、先が細くなりにしたがってより柔軟になり、その先端で声帯突起はさらにより柔軟な声帯靭帯と合併する。声帯の縁は、このように牛追い用のむちのようなもので、後ろ端(背面)で堅く、甲状軟骨の切れ込みに向かって(前方に)徐々に柔らかくなる。あなたが、このように先端で結びつけられた2本のむちを持っているとイメージできたならば、声唇が起こすこと出来る波動のいくつかを視覚化し始めることでしょう。口やノドの内側のように、透明な粘膜でおおわれている喉頭は、すべてピンクだが、これらの縁は白く見える。
それらからわれわれは「声帯 vocal cords」と言う名を付けたが、我々が、靭帯のことだけを考えたとすれば、この用語は政党と認められるでしょう。
円錐の線維は、披裂軟骨の間の輪状軟骨プレートの頂上に達しており、そのポイントで円錐は滑膜性関節部の被膜を強くする。

フースラー 図 12

図3‐25 弾性円錘

図3‐25 弾性円錘〈Zemlin)