[Kenneth W. Bozeman, Practical Vocal Acoustics, 2013, 14]
母音の開きと閉じの大きさ: Openness-Closeness Dimension of Vowels
第1フォルマント周波数はまた、母音の開きまたは閉じも決定する。/i/や/u/のような閉じた母音は、低い第1フォルマントを持つ。/ɛ/、/ɔ/、あるいは、/ɑ/のような開いた母音は、高い第1フォルマントを持つ。それゆえに、フォルマントが高いほど、より開いた母音となり、フォルマント低いほど閉じた母音となる。色と同様に、周波数の域が、単一の色指定(たとえば赤)によって特定される場合、母音もまたそうである。単一の母音識別の範囲内で、第1フォルマントを高くチューニングするほど、発音はオープンに聞こえるだろう、そして、低くチューニングするほど閉じて聞こえるだろう。第1のフォルマントが上/下に動くにつれて、いくつかのポイントで母音の同一性が隣接する母音のそれへ変化するだろう、それは、まさに赤の色合いがあるポイントでオレンジや紫の色合いに変わるのと同じである。例えば、F1を上げるならば、最終的に/i/は/ ɪ /に変わる、/e/は/ɛ/に変わるなど、または、F1を降ろすならば、逆もまた同じ。