声帯と仮声帯の間の狭い空間、喉頭室の後方は、披裂軟骨によって仕切られていて、前方は、甲状軟骨と喉頭蓋の下部によって仕切られている。
声帯の真上にある水平の狭い2本の空間。その深さや大きさは、個人差があるが、声の出し方によっても変化する。概して、声楽では広く、邦楽発声ではせまくペタンコになる傾向がある。
動物では、例えばホエザルの声や、ゴリラのドラミングのように非常に大きな袋状のものもあるが、人では、洞や室の字が当てはまるような小さなものである。また喉頭室には粘液腺の分布が多く、声帯に湿り気を与える潤滑器の働きもあるといわれている。
近年の発声教育では、高い共鳴倍音にとって重要な共鳴体であるという見解が多くみられる。