共鳴体としての喉頭室
327 仮声帯と真声帯の間の小さいポケット(216)は、声についての多くの思索家を魅了してきた。ホエザルには、息で膨らますことができる喉頭室とつながれた袋がある、そして、この袋の中に入れられた空気が外へ吐き出されると、音を出す。そのような袋の痕跡は、一部の人間にも見いだされる、そして、それらの存在と発声能力とのあらゆる関係を実証したものはいないにもかかわらず、それらを共鳴体であると思いたくさせるものがある(Kay)。
328 1703年にDodartは、排出した空気が喉頭室を通過するとき、それらが渦を作り喉頭を一種の笛のようにするというアイデアを提出した。このアイデアは、2世紀のGalenの時代にさかのぼるほどのルーツを持っていて、さらに1741年のFerreinが声帯振動の主要な重要性を証明したときから生き残っている。Wirbeln、サイクロン、回っている流れと渦巻運動の理論が続く(292)。
329 19世紀後期に、仮声帯を閉じて、それら下の圧に対して真声帯のサポートとなるクッションを与えるために喉頭室を膨らませる可能性について、たくさんの大家がいろいろ思索した。Myer(pp. 49-53)はこれを「抵抗の真の点」と呼んで、仮声帯が開いたとき、正しい音声生成が始まったと言った。このようにして、これはGarciaによって、彼の言葉でクープ・デ・ラ・グロッテと言われる信仰の土台を築いた。その反対の、声門の破裂音(187-189)を意味することは、この語句の改悪の始まりであった。アイデアはBrowneとBehnke(pp. 128、129)によって力強く論破された、そして、彼の後の著書において、Myerはそれを参照しなかった。
330 動物と人間両方に於いて喉頭の記念碑的な大家であるVictor E. Negusは、共鳴体としての喉頭室を重要であるとは考えない。しかしながら、Van den Bergは、共鳴体としてのそれらの音響特性を試した、そして、一般に意見が一致しているのに対して、彼はそれらをおそらく低域フィルターであるとして記述する。これは次のようなことを意味する、それらがふくらまされるとき、それらが声門の音であるか、それらをおおうかしれない極めて高い振動数をおそらく閉じ込めることができることを意味する。このように、それらは声をより柔らかくしようとするだろう、しかし、それらがふくらまされる時だけである。「あらゆるタイプの優れた声は、広範囲に大きくあいているMorgani洞を示した」」と、Zimmermanは報告する。これは、より優れた共鳴体を持っているからというよりもそれらがリラックスしている証拠であると、私は信ずる。
331 断層撮影研究(Husson、Landeau、Luchsinger、van den Berg)は、弱い音とファルセットの音において喉頭室が最も大きい(図40)ことを明確に示す。それらは中音でより小さく、強くて高い胸音では、それらはたいていなくなってしまう。喉頭が息を保持するためにしっかりと閉まるとき、緊張したように、甲状披裂筋の上と下の襞は厚くされ、筋肉を緊張させ、間の空間なしで互いにしっかりと押し合う。より精力的に歌うほど、我々はますますこの状態に近づく。そこでは喉頭室がなくなっている。[Vennard, Singing p. 90]
resonance