2015 4月

コラム:それダメ!2 舌根を下げてはならない!

resonance

舌根を下げて軟口蓋を上げる、とはよく言われることで、また不幸にもそれを信じている生徒が多くいます。 これは、生徒に喉をよく開けさせるために言われるのですが、これは大変危険な大間違いです。 第一、声帯の振動が悪くなります。また、舌根を下げると口の奥および首に局部的な緊張が入って疲れます。 舌がやらなければならない仕事は、調音、つまり母音をつくるために、声帯から口先まで(声道)の形を作ること、いくつかの子音をつくることで、そのためには自由に動ける柔軟性が無くてはなりません。 例えば、「い」の母音は、舌の前方を硬口蓋の前方に接近させなければ「い」母音を発することは出来ません。「え」母音は舌がそのまま…

コラム:それダメ!1.声を出すために大量の息を使ってはダメ!

Breathing

もし、発声に対して最も常識的なことは何か?と聞かれたら、迷わずこう答えるでしょう。「出来るだけ少ない息で声を出すこと。」 発声教育の中でも、呼吸法に関しての意見の相違は、他の分野以上に意見の一致がなく、いまだにこれが正しい呼吸法であるというものはありません。それにもかかわらず、この「大量の息を使わないこと」に関しては、わざわざ言う必要も無いほどの常識として認識されています。 音声のもと(喉頭音源)は、声帯の振動によってつくられます。声帯の振動とは、のど仏(喉頭)の中にある襞が、くっついたり離れたりすることで、管楽器では唇がその代わりをします。この襞がくっつく瞬間に息が多いと、息の流れに邪魔され…

©Takanori Yamamoto