Vennard, Singing にある用語で、頬咽頭共鳴体とは、一つの共鳴体としての、口とノドの働きのこと。
335, …我々が母音を考えるとき、咽頭が絶えず口と互いに影響し合うことを、そして、その容量とその結果としての音高を変えることを見るだろう。1つの非常にこみいって可変的な頬咽頭共鳴体(Buccopharyngeal resonator)について考えなければならないことがわかるだろう。

共鳴体をどのように考えるかについては、いろいろな意見の相違がある。ランペルティは、喉の上のことは幻想であると言ったが、その発言どうりに、喉で生まれた声の元を共鳴体で増幅するものと単純に考えている教師もいまだに多く見られる。また、ガルシアは、歌手にとっての本当の喉とは咽頭のことであると言っています。
ともかく、上記のヴェナードの見解を読むと、頬咽頭共鳴体とは声道と言い換えてもいいように思われます。
近年になるほど、共鳴とは、声道と言う器官を用いて調音と言う動作によってなされる共鳴器(フィルタ)の機能であるという風に考えられるようになってきました。