Shakespeare (1849-1931)、英国のテノール、ピアニスト、作曲家で指揮者。ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージックでメンデルスゾンの研究をしていた。ライプツィヒでピアノを短期間 Reinecke に師事するが、ミラノでFrancesco Lampertiのもとで歌を学ぶために離れる。1875年に英国でコンサートとオペラでデビューする。1878年にローヤル・アカデミィー・オブ・ミュージックの歌唱教授に指名される。
https://en.wikipedia.org/wiki/William_Shakespeare_(tenor)
【著書】
The art of singing; based on the principles of the old Italian singing-masters.(歌の芸術;古いイタリアの歌唱法の原則に基づく。) London: Metzler & Co.; Boston: O. Ditson Co. ; New York: C.H. Ditson & Co., ca.1899. 再版、全面的改訂、New York, 1921 [NYPL]
[Monahan]
p. 29
正しい歌唱においては、声は意のままに1つの音から次の音に即座に移動する;チューニング・マッスルの活動を妨げることなく、音色はつながっているように聞こえるにもかかわらず「クリーン・カット」される。あたかも「糸に連なったパール」のように―これは昔のイタリアのマエストロたちが好んで用いた表現で、彼らは音色をつなぐこのやり方をレガート様式と呼んだ。
p.50.
1.前足よりに重心を置き、肘を曲げた状態で、手のひらを上向きにして親指を後ろにしながら腕を外側と前方に伸ばし、背筋の存在を意識する。
2. 胸骨の下の柔らかい場所と肩甲骨の下で感じられるまで、口から音を立てずに素早く呼吸するか、息を吸ったり吐いたりして小刻みに震える。これにより、肩や胸では感じられない深い呼吸ができる。
3. 心の中で「AH」と長く発音しながら、10~15秒間、何かを温めるように息を吐き出す。そして最後に、コントロールを失うことなく、喉を開いた状態で、呼吸筋で呼吸を止める。
[Fields]
ブリタニカ百科事典(第14版)の”Singing”の項目。Encyclopedia Britannica, Incorporated, Chicago, 1939, Vol.20. ヴォイスカルチャーの理論がコンパクトに示されている。
Plan Words on Singing(歌についてわかりやすく) Putnam, London, 1938, new edition.
論理的視点からの理にかなった議論であり、理論的な内容が中心である。イタリアの巨匠たちの教授法を論評している。
p.27.「筋肉は単独で作用することはない。常に拮抗筋に対して作用している。」()
p. 44. 歌とは、音と言葉による感情表現であり、抑揚のある話し言葉の一形態である。()