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Garcia’s Theory of the Main Register in James Stark “Bel Canto”

register

以下の見解は、James Stark,”Bel Canto” の中のRegister の章に記載されたGarcia’s Theory of Main Registers からガルシアの引用を中心にまとめたものです。 【ガルシアの声区の定義】 「声区(レジスター)という語によって、我々は、同じメカニカル原理によって生成され、低音から高音まで連続する同種の音声の連なりを意味する。そして、それらの性質は、別のメカニカル原理によって生成されて、基本的に等しく連続する同種の音声の別の連なりと異なる。 人が音声に対して決めた音質、または、力にどのような変更があったとして…

コラム:それダメ!2 舌根を下げてはならない!

resonance

舌根を下げて軟口蓋を上げる、とはよく言われることで、また不幸にもそれを信じている生徒が多くいます。これは日本の発声教育における怪しげな指導法の中でも最も不都合なものです。 これは母音についての無知からくる大間違いです。そのように指導する先生等は、母音がどの様に作られるかを知らないのです。母音生成時の声道の断面積と母音のスペクトルとの関係を初めて解明した、この母音研究のパイオニアとして今も世界の音声学界で記憶されている2人の音声学者が『THE VOWEL – Its Nature and Structure』を出版したのが1942年です。不運にもこの貴重な研究は戦争のため欧米に伝わる…

コラム:それダメ!1.声を出すために大量の息を使ってはダメ!

Breathing

もし、発声に対して最も常識的なことは何か?と聞かれたら、迷わずこう答えるでしょう。「出来るだけ少ない息で声を出すこと。」 発声教育の中でも、呼吸法に関しての意見の相違は、他の分野以上に意見の一致がなく、いまだにこれが正しい呼吸法であるというものはありません。それにもかかわらず、この「大量の息を使わないこと」に関しては、わざわざ言う必要も無いほどの常識として認識されています。 音声のもと(喉頭音源)は、声帯の振動によってつくられます。声帯の振動とは、のど仏(喉頭)の中にある襞が、くっついたり離れたりすることで、管楽器では唇がその代わりをします。この襞がくっつく瞬間に息が多いと、息の流れに邪魔され…

Garcia’s Theory of the Coup de la glotte

attack

発声器官〈phonator〉[1872年版:喉〈 throat〉]或は、身体のどの箇所もこわばることなく、穏やかで楽に肺が空気で満たされるとき、非常にすんだ[a]母音をもちいて、声門の軽い打撃で非常にはっきりと音声を出し始めなさい。 [a] 母音は、音の放出を妨げる様な障害物が無いように、喉の底〈bottom of the throat 〉[1872年版:right at the glottis〈正に声門〉]で、充分に出すことが出来るだろう。この状態で音声は鳴り響き、丸みを帯びるでしょう。 閉じることによって、声門打撃を準備することが必要です。それは通り道でいくらかの空気を一瞬止め、そしてため…

©Takanori Yamamoto