引き下げ筋
引き下げ筋は、喉頭を下に引いて、下から筋肉の吊りひもでそれを浮遊させる筋肉である。第一の引き下げ筋は、胸骨から始まり甲状軟骨の側面に付着する一対の胸骨甲状筋である。その主たる拮抗筋は、甲状舌骨挙筋と輪状甲状伸展筋である。
第二の引き下げ筋は、以下を含む(概略線画のための図18を確かめる):
(1) 胸骨舌骨筋。胸骨から始まって舌骨に付着する。
(2) 肩甲舌骨筋。肩甲骨または肩甲骨の上のふちで起始し、鎖骨から起こるループを通りすぎ、舌骨に付着する。二腹筋。
(3) 輪状咽頭筋。両方の輪状軟骨の下の側面に始まって、咽頭と食道が接合する喉を取り囲む。下方の咽頭を広げるかもしれない。全ネットワークで最も習得しにくくそして、最後に発達する。
(4) 気管。引力を使う。特に、深い呼吸で横隔膜が下がるときにはっきりとわかる。
ここでは、輪状咽頭筋の機能に関するより多くの調査が必要であることに注意しなければならない。

Saunders(16)は、それが「声帯を伸展させるために側輪状甲状筋とともに動いて、輪状軟骨を後ろに引くかもしれない」と言う、そして、Sonninenは、輪状咽頭筋が輪状軟骨を固定すると言う。
Shippは、「輪状咽頭筋の下への牽引力は、輪状軟骨のロッキングの動きを促進し」(18)、それによって、声帯が伸びるのを助けると信ずる。
Luchsingerは、声帯を短くするために、輪状咽頭筋は輪状甲状筋と相反して働くことを示しているZenkerの研究(1960)を引用するとき、対立する見解をとる。(19)
どちらにしても反論できない証拠がない場合、我々はさらなる調査が得られるまで経験主義的観察に頼らなければならない。視覚的で聴覚的な証拠は、声の成長につれて、この筋肉が、僧帽筋の上後部と一緒に働いていないならば、頸部が前に突き出す傾向があることを示す。舌の筋肉はしばしば、これらの重要な筋肉の不活動を埋め合わせようとする。

(16) Saubders、前掲書、67。
(17) Vennardで引用される、「Sonninen Reserch」、前掲書、76。
(18) Tomas Shipp、「歌唱における垂直の喉頭位置」、Juornal of Reserch in Singing, 1:1 (1977), 17.
(19) LuchsingerとArnoldで引用される、前掲書、76。

[M. Doscher, p.48]

また、W. Vennard は、上記の(4)に関係する興味深い見解を述べている。

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食道の筋肉は、2枚の層である。輪状線維は内側である、そして、経状線維の完全な外層がある。図46で分かるように、食道の最上位で、経状線維は分かれて、それらが後輪状披裂筋の間の輪状軟骨の最上部に付着しているところまで達する。上喉頭緊張は、すべて甲状軟骨に及ぼされるので、甲状軟骨に向かって輪状軟骨の前部分を引き寄せる際に、輪状軟骨の後へ食道が下へ引っ張ることは、輪状甲状筋を助けることになる。そして、そのことはNegus(pp. 380-383)、Sonninen(pp. 80-87)、ZenkerとZenker(pp.8-10)によって指摘された。[ W. Vennard, Singing, 1967/1949, p.106]IMG