低い喉頭 [Vennard, Singing p.101 Par. 369-403]
369 喉の壁面にはいくつかの縦に走る筋肉があり、収縮筋とともに働き、喉頭に付着してそれを引き上げます。
それらは外因性筋肉の中の上方へ引く筋肉群である。このように、咽頭の収縮に伴ってヴォイス・ボックスを引き上げ、共鳴体の直径だけではなく、その深さも変えています。壁のこのような緊張が咽頭を劣った共鳴器にもするという事実をこれに加えなさい。緊張したノドを通過する音声は、リラックスしたノドからくる音声とは異なる。何人かの著者たちは「リラックス」と言う言葉を〈弛緩した、たるんだ(flaccid)〉と言う意味で使用しているかのように非難する。人は死ぬまで完全にリラックスすることは決してない(リラックスと言う言葉を嫌う教師たちは、「リラックスしたければ死ね!」と言うような言い方でリラックスを非難することに対して言っている:山本)と言うことは全く真実である。しかしあまりにもありふれた類の貧弱な歌唱では、どこかの筋肉が緊張しすぎており、この同じ歌手が、当を得た音声を出すときは、喉がリラックスした感じをあたえる。彼らはしばしば音がもう喉頭の中では全く作られていないかのように感じる。そしてそれは非常に説明的な頭声〈head tone〉という誤った呼び名で流通してきた幻想である。それが効果的な教育であり続ける限り、私は生徒たちに喉をリラックスさせることを要求し続けるでしょう。共鳴体の壁の筋肉緊張を変える効果は無視してもいいでしょう。この問いは科学者たちに残しておこう。しかし、のどや舌が何かを固くするとき、声に粗い音質が生まれることを私は知っている。咽頭の目的は、声に柔らかさを、低い部分音に強さを(これは大きな共鳴体を要求する)与えることであり、そして、望ましくない高い部分音を包み込みこむ(これは共鳴体のやわらかな壁を要求する)ことである。
370 高い喉頭の位置がなぜ好ましくないかと言うもう1つの理由は多分上で述べたことよりも重要である。それを理解するためには、いくぶん細かな部分に於ける外因性筋肉組織について考察する必要がある。
頭蓋骨の基部に向かって、上、後方に引き上げるものを嚥下筋(swallowing muscles)と言っていいでしょう。顎の先端に向かって、上、前方に引き上げる筋肉を舌筋(tongue muscles)と言いましょう。これらの筋肉はすべて喉頭の上部にあり、それらの結合作用は上昇させることにあるので、それらは、舌骨上筋(suprahyoid)或いは喉頭上筋(supralaryngeal)と呼ばれる。それらは、喉頭下筋(infralaryngeal muscles)ほど多くはないが、大きくて喉頭下筋を助ける引力を持っている。実際のところ、喉頭の降下は喉頭上筋等のリラクゼイションから生じる受動的な働きとみなされる。歌手が必要とするのはこのリラックスした位置である。過度な喉頭の引きは、それを引き上げることと同じ位まずいことと言ってもよいでしょう。
- 371 舌骨上筋のほとんどは嚥下のためにある。私はすでに茎状突起については述べたが(364)、そこから3つの筋肉が両側から下行している: 舌骨体部に行く、茎突舌骨筋(stylohioid); 上部と中部収縮筋の間に入り、甲状軟骨に達する、茎突咽頭筋(stylopharyngeus)で、その線維は同時に下部収縮筋にも付着している; そして、舌の側面に入っている、茎突舌筋(styloglossus)である。舌はいろいろな靭帯と筋肉によって舌骨に付着しているので、この最後の筋肉は当然喉頭の上昇を助ける。実際、hyoidとは〈舌の骨〉である(ドイツ語では、舌骨はZungenbein(舌骨)と呼ばれるが、hyoidはギリシャ語の hyoeides(U型の)が由来)。口蓋咽頭筋と耳管咽頭筋は、軟口蓋から下方に伸び、茎突咽頭筋と合流する。(404-415)
372 茎状突起の外側のすこしこうほうに、乳様突起と呼ばれる2つの大きな先端が丸い突起がある。それらは、耳の後ろの下のほうに指で確かめることができる。その乳様突起から、大きくて興味深い舌骨上筋が起始している。それは2つの腹部を持つので二腹筋(digastric) 或いは、2つの腹と言う意味のbiventor(二腹筋)と呼ばれる。このダブルの筋肉の前部分は下顎骨の先端近くに付着し、前後2つの筋肉は、舌骨のすぐ上の細い腱によってつながれている。舌骨の大角の中央に腱の輪があり、二腹筋の腱がその輪の中を、また茎突舌骨筋の下を通り抜けており、時には自由に滑ることが出来たり、できなかったりする。いずれにせよ、喉頭は、下顎骨のすぐ内側にあるつり橋からつりさげられている。乳様突起から起こる後部は、明らかに嚥下筋群に属し、おそらく後部から独立した前部は、前方に引っ張られ、舌筋群に属している。この舌筋群のもう一つの筋肉は、オトガイ舌骨筋(geniohyoid)である。それは舌の下にあるそのペアの仲間と並んでおり、下顎の先端内側から起始し、舌骨本体部に付着して、それを前に引っ張る。
オトガイ舌骨筋(上)と二腹筋前腹(anterior bellies of diagostricus)(下)の上下を走る筋肉にの間に2層の顎舌骨筋(mylohyoid)があり、口の床、或いは時に、下顎の角膜(diaphragm of the mandible)を形成する。中央縫線は顎の先端から舌骨まで伸びて、2層の顎舌骨筋は顎骨の両側から起こりこの縫線に付着している。線維のいくつかは直接舌骨本体部に付着している。
374 舌骨下筋は、4つのペアがある。甲状軟骨を下に引っ張るのは、甲状軟骨の両側面上の胸骨甲状筋(sternothyroid)である。それは胸骨の内側から起こって、甲状軟骨の斜走隆線に挿入され、下部咽頭収縮筋(同じ隆線に付着している)の上に重なる。その隆線に付着している別の筋肉は、上へ向かい舌骨へ行く甲状舌骨筋(thyrohyoid)、または舌骨甲状筋(hyothyroid)と呼ばれる。部分的に胸骨甲状筋(sternothyroid)の上に重なるのは、胸骨舌骨筋(sternohyoid)(付着はその名前によって示される)である。最後に、肩甲舌骨筋(omohyoid)(もう一つの2腹筋)がある。それは、肩甲骨の上縁から起こって、鎖骨にある輪を通り抜ける中間腱を持ち、舌骨を下に引き寄せる2番目の筋肉部分に続く。
375 これまで言及された縦方向の筋肉は、頬咽頭共鳴体(buccopharyngeal resonator)の壁を形づくる循環筋肉のチューブとは異なる。いくつかは外側で、いくつかは内側にある。それらのほとんどは意志的に用いられる、そして、声の生成の多くの技法の多くがこの噛む筋肉と嚥下筋の再教育から成るので、それらは興味深いものとなる。食道の場合には、筋肉は不随意であるが、その関連性に於いて興味深い。
376 食道の筋肉は2枚の層からなる。輪状線維は内側で、経状線維の完全な外層がある。図46で分かるように、食道の最上位で、経状線維は分かれて、それらが後輪状披裂筋の間の輪状軟骨の最上部の付着点まで達する。喉頭の上の緊張はすべて甲状軟骨に及ぼされるので、輪状軟骨後部での食道の下への牽引は、甲状軟骨へ輪状甲状筋の前部分を引き寄せるのを助ける。そして、そのことはNegus(pp. 380-383)、Sonninen(pp. 80-87)、ZenkerとZenkerによって指摘された(pp.8-10)。
377 さらにNegusは、披裂軟骨の上の先端(実際にSantoriniの軟骨)が後方に曲がり、食道の口の前部縁にくっつくと言う。喉頭の襟首の括約筋作用が嚥下のために喉頭を閉じるとき、これは主に食道を開けるのを助けるためのメカニズムである、しかし、それはまた、発声において披裂軟骨を制御する未熟な方法となるかもしれない。喉頭の外因性筋肉がしっかり締まっているならば、それらは舌骨と甲状軟骨で止まる。食道は胃(それは横隔膜の下で固定される)に付着されるので、食道は披裂軟骨を引き下ろす、そして、喉頭がより高く動くほど、バルブはより詰まりやすくなる。しかしながら、これが、外因性牽引による助けなしで、よく訓練された内因性筋肉組織によって生成された緊張とは異なるたぐいでのものであることに注意しなさい。1例をあげると、披裂軟骨の最上部での引きは、声帯突起を上げるように傾け、そして、高まる縦の緊張のバランスをとるための中央圧縮(medial compression)の維持は、側輪状披裂筋を緊張させる。
378 喉頭の2つの極端な位置と望ましい歌唱のための正常な1つは、図47に自分自身のX線で示される。近くの舌骨上と舌骨下筋肉に於けるエネルギーポテンシャルを示すFaaborg- Andersenによる筋電図は、X線と相関している。正常な発声において、他の調整のどちらにおいてよりも筋肉組織に見られる活動が少ない。Faaborg-Andersenは、このようにリラックスした顎舌骨筋はめったに見なかったと述べた。喉頭は楽に低い位置にある。そして、舌骨が3本目の頸椎の底面の高さにある。見た目にも、喉頭をその位置に保つでために胸骨甲状筋の労力は必要ではない。これらの筋肉のかなり多くの活動は、「押しつけられた喉頭」の発声で見られる。私は420項でより詳細に検討するだろう。しかし、胸骨甲状軟骨が実際にどのくらい活動できるかにつて図48を見なさい、(欠伸で最大そして嚥下で最小を示す)。また、顎舌骨筋は、嚥下とほとんど同じくらい欠伸でもエネルギッシュであることは、注目に値する。また、顎舌骨筋は、嚥下とほとんど同じくらい、欠伸でもエネルギッシュである(3つのどの技法ででも、Ahを発するときよりもかなり多く)ことは、注目に値する。
(Fig. 47.は、上から3つ、Fig. 48は、下の1つ)
379 高い喉頭出の発声は顎舌骨筋活動をほとんどしないので、ほとんどの仕事を、口蓋と茎状突起から起こる後方の嚥下筋によってなされるとみなさなければならない。これらの筋肉の研究のために電極を差し込むことはそんなに楽なことではない。しかしながら、舌骨はかなり上げられ、甲状軟骨はさらにそうである。動きは、前方よりはむしろ、上へ向かうと思われる。実際、Ahの3つの発声すべてに於いて、喉頭は喉の後壁の近くにある。他の母音においてのみ喉頭は前に動き、「大きな喉」を作る。深い喉がより重要に思える。結局、共鳴体のピッチは、それを深くすることによって下げることができ、そして、大きな開口部でそれを大きくするのと同じくらい効果的に最高音でそれに小さな開口部を与える。(301)
380 甲状舌骨筋は、喉頭が上がっているときにのみ収縮するようなので、おそらく喉頭下筋よりもむしろ喉頭上筋として記載されなければならない。もちろん、これら筋肉と甲状軟骨と舌骨の間の靭帯は効率的な接合である、そのため、胸骨甲状筋が収縮するとき、それらの下への引っぱる力は舌骨にも及ぶが、その関係は能動的なものではなさそうである。甲状舌骨筋は上へ引く積極的連鎖がある、そして、輪状甲状筋はまた別である。それらはすべて互いに引き合う。そして、舌骨を上げて、それの方へ甲状軟骨を引き寄せて、そのうえ、甲状軟骨に輪状軟骨を引き寄せる。そして、声帯を伸ばす。相乗効果は、本能的なものに思われる。(これの理屈では、筋肉の名前の最初の部分は起始点を指す― それは比較的固定される ―、そして、第2の部分は付着点を指す-比較的可動性であるので、それらが舌骨甲状筋と甲状輪状筋になるように、名前を逆にしなければならない。実際に、Sonninenは用語、舌骨甲状筋を使ったが、輪状甲状筋を放棄するのは、大いに大胆なことである。)
381 Stanleyは、それらの間に指を挿入することによって舌骨と甲状軟骨を切り離す技術を主唱した。これは、原因と結果の長い連鎖の間違った結果から始まったように思われる。彼は、「生徒はリラックスしなければならない、それで教師が調整することができる、」(Stanley、84ページ)と言った;しかし、また、「緊張は非常に大きいので、教師が用いることができる労力すべてを必要とする」と、言った。(85ページ)12年後に、彼は認めた。「私が記述した操作の誤った使用によってひどく損傷を与えられた多数の声の生徒に会った-彼らのうちの何人かは声は非常に悪く傷つけられたので、その後はトレーニングは不可能であった」(Stanley、358ページ)。私は、病的な声を助けた処置のいくつかの例を知っている、しかし、これは医師の領域である。それは言語障害クリニックによりふさわしい;歌唱とは非常に繊細なプロセスである。
382 大部分の動物や、ほとんど訓練されていない歌手において、発声とはいつも全般的な締め付け作用と喉頭の上昇で始まる。これは、気管の中の上へ向かう息の圧力によってやや促進される。しかし、生成される音は、貧弱である。それは、喉にある緊張によって、全く耳が聞こえない観察者によっても容易に確認できる。すべての権威が、外部からの緊張が声帯を伸ばす本能的な方法であると説明をするが、誰もそれが芸術的であると言わない。専門的な歌手(Frommhold、Hoppe、Husson、Ruth)の研究は、ヴォイス・ボックスを低く、そして、背骨の近くに保っていることを明らかにした。
383 喉頭を下に押しやることは無益である、しかし、私は生徒はその位置を自覚していなければならないことを確信している、何故なら、それは、内因性筋肉組織が外因性筋肉組織からほとんど独立するための明らかな指標であるからだ。生徒が歌う方法を学ぶとき、喉頭を下に押しやっているときではなく、それが下にとどまっているようにするとき、彼はそれらのための両方の最善の共鳴体を回復させるだろう。もう一度、2つがいかに緊密に関係しているかを確認し、もう一度、歌唱が ― 「自然」作用ではなく ― 技巧であることを確認しよう。
384 喉頭が歌唱で決して上がってはならないという考えを生み出すこと対して、私は警戒しなければならない。甲状軟骨は、舌根にある舌骨からつり下げられているので、例えば母音と子音を形づくる際に舌の運動に従わざるを得ない。また、喉頭は高音のために上がるかもしれない。ほとんどすべての歌手は、いかなる声区でも最も高くて最も大きい音のために外部からの筋肉組織の助力を必要とする。にもかかわらず、人の目標はそれを避けることでなければならない。しかしながら、基音がより高い時、低音域の共鳴体が必要でなはないので、これらの状況の下で咽頭共鳴体が小さくても、それほど深刻ではない。
385 あごの下で引き上げられる喉頭を「自然に」降ろす3つの方法がある。吸気で、欠伸で、そして、嚥下の後で、喉頭は反射作用によって下降する。
386 最初は、呼吸と歌唱の関連である。自然は我々すべてが各々の吸気で十分な空気を獲得させようとする、それで、彼女は我々が吸い込むときに、我々に喉を開けるための準備をさせる。これは、口を通して吸うことで、特に真である。彼女は我々が歌うかどうか、気にしない;それは種の保存とはほとんど無関係であるので、彼女は我々に反射作用によって歌わせようとしない-我々は自分でそれを学ばなければならない。しかし、吸ったあと、同じ開かれた喉で咽頭をすぐに締めつけることなく、声を発するために注意するならば、我々は自然が良い音のための土台を用意してくれたことがわかるだろう。堅いのどを持った歌手の場合、息をとる際に喉頭の位置を確かめるために、のどぼとけの上に指を当て、それから、横隔膜呼吸で息を吸うときに喉頭がどのように落ちるかに注意させる。さらに、私は甲状軟骨の突出部を今まで通り指で感じながら歌い、そして、発声が始まる瞬間に喉頭がそれが急に持ち上がるかどうかを確かめさせる。練習で、彼らは、喉頭を上げることなく、または、少なくともたくさん上げることなく「音を正しく後部へ吐き出す」方法を学ぶ。何人かの歌手は、彼らが自由な音を歌う間、まるで吸い込んでいるようにであると、強調する!「吸気の動作で(on the gesture of inhalation)」歌い始めなさいと言う教師は、これ(上記の、吸い込むように歌うこと)を念頭に置いているのかもしれない、たとえ、その目的が「息コントロール」であったとしても。私は時々、歌手は深い息をとらなければならない、その後で、バルブをリラックスするためにアタックの直前に「もう一息」とらなければならないと示唆する。
387 喉頭を下げるための2番目の助力は、あくびである。生徒が吸っているか、吐いているかどうかにかかわらず、あなたは欠伸について意見を述べることができるし、結果を得ることができる。もちろん、歌っているときは息を吸い込んでいないが、あくびについて考えながら歌うことはできるし、それによって喉を開けることができる。それで、呼吸エクササイズで喉頭を調整することによって低い喉頭で声を出させようとした後、生徒は依然としてほぼ同じ貧弱な音質で歌い、あなたはあくびを示唆することによって問題に着手し続ける。これは、言葉のせい、或いは、実際のあくびのせいかもしれない。私は時には、レッスン中ずっと口を大きく開けていますが、それは、生徒が同じようにするための暗示です。もちろん、私は、何考えているかは生徒に言います。
388 欠伸についての警戒の一言を付け加えられなければならない。そのノドの状態が歌唱にとってふさわしいのは、あくびと言う行為の始めにおいてだけである。極端なあくびでは、喉は以前と同じように緊張している、ただ異なる筋肉が締まっているだけである。何人かの教師は低い喉頭を教えることに反対する、と言うのは、彼らはこの極端なあくびになることを警戒するからだ、しかし、同じたぐいの議論が、あらゆる望ましいことに対しても当てはまる。あくびが非常に良いと感じる理由は、咽頭がいつも締めつけられる、その締め付ける筋肉と対立する筋肉活動はこの緊張をリラックスさせるからである。それは、一般的な伸びの一部、または睡眠の前後に「伸びる」ことである。伸びは、姿勢を整える筋肉、或いは「反重力」筋を伸ばし、リラックスさせる。我々は一日中重力に対して喉頭を引き上げている、そして、欠伸によってこの緊張をゆるめることが心地よく感じられる。これは、歌手の喉がそうあるべきやり方である。これは筋肉拮抗作用のもう一つの用例であることを、心に止めておきなさい。
389 名高い黄金時代のイタリアの師匠は、初心者に一杯の水を飲むような感じで歌うことを命じた。彼らは「首の自由さ」、そして、「「息」の上で浮動する音」について論じ、その例えとして嚥下をあげた。今まで述べてきたように、嚥下そのものは歌手の喉を開けることとは逆である。喉頭の襟首が閉まり、食道が開くのを助けて、同時に「日曜の喉(Sunday throat)」に食物が入ることを防ぐ。舌は丘状に盛り上がり、喉頭蓋は上昇した喉頭をカバーするために下に折りたたまれる。全く歌う状態ではない。嚥下の後、すべてのこれらの動作は逆にされる-喉頭は下がる、舌は平らになる、喉頭蓋は上がる ― 3つの動きは望ましい音の生成を引き起こす。今や、この問題へのこのアプローチの利点は、意識的なコントロールである。人は、意識的且つ自由意志でのみこむ。ちょっとした集中で、人はまた意のままにその過程を逆にすることができる。生徒が飲み込んで、その後、喉頭が再び下がった後にその行為を引き延ばすならば、彼は喉を開けた状態になるだろう。結局、若者が新たに突き出てきたのどぼとけを動かしてネクタイをはね上げることができるならば、きっと、いかなる成人の歌手もそれをコントロールすることができるに違いない。
390 念のため、あなたが、嚥下の「過程を逆にする」と読んだ時に笑った場合に備えて、教師の多くが生徒に「音を吐きなさい!」と教えたと付け加えさせてください。比喩は非常に表現力豊かで、有益である。敏感な咽頭反射をもつ人がよく喉を開けるとき、彼の口蓋垂が咽頭の後部に触れて、すぐに吐き気を生じさせることもまた文字通り真である。歌の学習は、神経質なものではなく精力的なエクササイズである!
391 何人かのソプラノは、彼女らがそれらを見つけることができないほどの小さな喉頭を持っている。彼女らは、何が起こっているかを感じることができない。しかしながら、彼女らが鏡をのぞくならば、舌の後部が下がり、軟口蓋が上がり、そして、喉が開かれているのを見ることができるだろう。