アタック(起声)の前に、これから出そうとする声の音高,強さ、音質等々のすべてを準備しなければなりません。この技術は、メカニカルな要素と美学的な要素の両方にとって非常に重要なものですが、正しい発声訓練の結果起こる現象でもあるのでかなり高度な技術であるとも言えるでしょう。

 [Witherspoon, Singing, 1925  p.57]
吸気活動、或は、息を取る事を完了するとすぐに、歌手の呼吸の第2の現象となる、私が呼吸のサスペンションと言う、息を吸うことと吐き出すこと、あるいは、アタックと維持することの間の休止である。これは歌唱のすべての自然の現象で最も重要なものの1つだが、全く看過されるか、無視されてきた。

[Marek, Singing p.76 THE BREATH “STANDS STILL”]
THE BREATH “STANDS STILL”
今、我々はベル・カントのしばしば見のがされるか、無視されたもう一つの要素に達する。L・レーマンの言葉で、呼吸は吸気局面の終わりに「静止する」。これはlutte vocale、或は、平衡を可能にし、吸気と呼気の筋肉グループの間で成立する。アタックは、過度の声門下圧なしでなされる。

[ Louis Bachner, Dynamick Singing New York: Wynn, 1944 p.56.]
十分な息の吸込みは、肺に、音の最大強度と集中を可能にする緊張した抵抗力を与える。しかしながら、十分な吸気に於ける筋肉活動は、歌唱のいろいろな部分の自由な連携作用を可能にする呼吸装置のバランスのよい調整を妨げる。吸気活動が終わるとき、休止の瞬間は、歌い始めるために必要な連携作用を可能にする。それは、緊張した干渉を取り除き、正しいバランスを取るための呼吸装置の調整手段となる。この調整のバランスと正確さとは、リズミカルなタイミングのことで、筋肉コントロールのことではない。

[Tetrazzini, The Art of Singing 1909 p. 26]
吸うと同時に音を出し始めてはいけません。それでは早すぎます。もちろん、鼻を通して息を取り、音声を出し始める前に一瞬それを安定させなさい。このやり方で、蓄積された息の急激でコントロールされていない放出が原因となる声門打撃を避けることができます。

[H. Maurice-Jacquet, The Road to Successful Singing. 1947、p. 14]
私は、偉大な芸術家が努力しながら行ういかなる呼吸を一度も見たことがない、しかし、慎重に彼らを観察すると、彼らが常に前もって息を取り、音を歌い始める直前に息を取らないことに気がついた。言い換えると、そのプロセスは呼吸、静止、そして歌い始めるである;フレーズの始めの直前にとられる息は、明確な考え、と同様に明確な歌唱を妨げる。
[Gertrude W. Beckman, Tools for Speaking and Singing. 1955 p. 73]
この生命活動において静止の瞬間は決してない;我々は決して『息を止めない』、その代わりに、私が『ブレス・タイミング  』―フレーズを開始する前にいつ吸い込むべきかという厳密な認識 ―と呼ぶものを用いる 。

[Coffin’s Sounds of Singing, p. 22  The Teaching of Paola Novikova]
「吸って、待って、その後でアタック。吸気の後の「待ち」は、息が体内で満たされることが出来るすべてのスペースを占有させることである。」「吸い込んで、続いて、あなたがアタックにおいて呼吸とともに同じみちを戻ると想像しなさい。」

[Franklin Kelsey, The foundations of singing 1950]
瞬間的な息の休止または停止は、音が始まる前に常になければならない、そして、弟子が確実にこの休止を取っているかを注意深く見まもられなければならない。